ストレスチェックコラム
ストレスチェックにおいて労働者の同意を得るタイミングはいつ?
2018/10/12
労働者が受験したストレスチェックの結果は、基本的に本人と実施者または実施事務従事者のみに知らされます。事業者がストレスチェックの結果を知るためには、労働者の同意を得る必要があるのです。
労働者から同意を得ることができないと、事業者は結果を確認することができないので、同意を得る必要がありますが、タイミングはいつに行うのが適切なのでしょうか。
ストレスチェックにおいて、結果を事業者が知るために労働者の同意を得るタイミングについて詳しく解説していきます。
労働者がストレスチェックの結果を受け取るのは3~4週間後
ストレスチェックを受験後、結果は実施者または実施事務従事者から労働者本人に通知されます。おおよそストレスチェックを受験してから3~4週間後には通知されるので、労働者の同意を得るためには通知された、このタイミングで行いましょう。
基本的にストレスチェック実施前や実施時に労働者の同意を得ることは禁止されているので、タイミングを見誤らないように注意が必要です。
また労働者からの同意を得ていないのに、同意を得たと虚偽の申告を行うことも禁止されているので、本人のプライバシーを守るためにも、必ず受験後のタイミングで本人に確認することが重要になります。
労働者の同意を得られるのは実施者または実施事務従事者のみ
労働者が受験したストレスチェックの結果を知るために作成する、労働者の同意書を事業者が作成することは問題ありませんが、実際に書面を使って同意を得ることができるのは、実施者または実施事務従事者だけです。
直接事業者が労働者に同意を得ようとするのは、労働者にとって不利益な内容になってしまうことがあるので、禁止されています。同意を得るためには、必ず実施者または実施事務従事者から確認する必用があるので注意しましょう。
労働者からの同意を得るための同意書は、受験結果を通知する際に、一緒に同封したりメールで添付することでも可能なので、手間を省くためにも通知と同時に同意を得るようにすることをおすすめします。
高ストレス者が面接希望を申し出ることで「労働者の同意」とみなされる
労働者がストレスチェックの結果を確認した後に、高ストレス者であることを実施者または実施事務従事者から通知されます。結果を基に、産業医師の面接を希望すると事業者に申し出た場合、申し出によって「労働者の同意」を得たとみなされて、ストレスチェックの結果を確認することが可能です。この場合、改めて労働者の同意を得る必要がないので、対応を覚えておきましょう。
労働者から同意を得る際の注意点
労働者のメンタルヘルス不調を未然に防ぐためにも重要な役割を担っているストレスチェック。結果を事業者が知るためには、労働者の同意を得る必要があり、以前から密接なコミュニケーションを取っておくことが重要になります。
また労働者から同意を得る時に注意しておかないといけないことが、いくつかあり、その中でも同意書は書面または電磁的記録によるもので同意を取得しておかないといけないということを覚えておきましょう。
口頭で同意を得たとしても、同意書がなければ労働者からの同意を得たことにならないので、証明として記録を残しておく必要があります。この証明は実施者または実施事務従事者のみ同意を得ることができるので、事前に連携を取っておくことが重要です。
証明についても労働者から同意する時に得た書面または電磁的記録は、事業者が5年間保存しておかないといけないので、労働者のプライバシーを守るためにもしっかり保管しておきましょう。
まとめ
労働者が受験したストレスチェックの内容は、労働者本人にとってプライバシーに関わる事柄であるため、事業者は慎重に労働者から同意を得る必要があります。
そのためにも、日頃から労働者だけでなく、実施者または実施事務従事者とも密なコミュニケーションを取っておくことが重要です。
労働者からの同意を得るタイミングを間違えないように、速やかに行動に移すようにしましょう。
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