ストレスチェックコラム
ストレスチェックとメンタルヘルスチェックの目的の違い
2018/10/12
2015年12月から50人以上の従業員がいる企業では、毎年1度は実施する必要のあるストレスチェック。従業員のメンタルヘルスの問題を解決するために、導入された制度で、精神的な不安や不満を早期発見が期待できると言われています。
そんなストレスチェックですが、メンタルヘルスチェックとは、どのような目的の違いがあるのでしょうか。
詳しい目的の違いについて解説していくので、参考にしてみてください。
ストレスチェックの目的
企業で実施することが義務付けられているストレスチェック制度ですが、実施されている主目的は「メンタルヘルス不調の未然防止」です。
労働者のストレス状況を確認するために行われていると思われがちですが、実際には自分のストレス度合いを把握していない方のために、ストレスに対しての気付きを促す目的があります。
その上で、職場環境の改善を求めたりすることで、メンタルヘルスの不調者を出さないように未然の対策が目的として、ストレスチェックが行われているのです。
他にもどんな目的があるのか、詳しく紹介していきます。
1.労災や訴訟を回避する
労働者が精神障害として、会社に労災申請を行う件数は年々増加傾向にあると言われています。また精神障害を引き起こした原因は、労務上の問題が理由として損害賠償を求める労働者も増えているので、そういった問題は回避するためにも、ストレスチェックは重要な役割になっているのです。
2.休職者の発生を未然に防ぐ
会社で病気休職を利用している方の多くは、「メンタルヘルス」を理由としている方がほとんどです。
その場合は、休職中の手当てや周囲の業務調整など、大きなコストが発生してしまいます。そういったメンタルヘルスの不調を未然に防ぐ目的としても、ストレスチェックは大いに役立つことが予想されるので、企業で取り入れることは重要なことなのです。
3.優秀な人材の退職を未然に防ぐ
一度メンタルヘルスの不調で休職してしまった方は、復職しても同じ企業では働けずに、退職してしまうことが多いと言われています。
そのため、優秀な人材もメンタルヘルスの不調が原因で退職してしまう恐れがあるので、ストレスチェックは退職を事前に防ぐためにも重要な目的があるのです。
ストレスチェックの目的
ストレスチェックとは、行政によって定められた内容で、企業がストレス度をチェックする方法ですが、メンタルヘルスチェックの場合は、各市町村などの保健所が行っている自身でストレス度をチェックする目的で使用されています。
「こころの体温計」と呼ばれている、一般の方でもPCやスマホで無料でストレス度をチェックする方法があるので、気軽に試してみて、自分がどれくらいストレスが溜まっているのか、チェックしてみるのもいいでしょう。
誰にも知られることなく、ストレス度を確認することが可能なので、気軽に試すことができるのが、メンタルヘルスチェックの特徴になっています。
メンタルヘルスチェック、定められたものではないため、義務ではありませんが、自分の気持ちに整理がつかない場合は、ストレス度をチェックして、どれくらい疲れているのか、ケアを行うために利用してみてください。
ストレスチェックとメンタルヘルスチェックの違い
行政から定められていることから、企業が行う必要のあるストレスチェックの目的は、労働者がメンタルヘルスの不調になることを未然に防ぐことを目的として行われます。
メンタルヘルスチェックの場合は、一般の方でもこころの健康を維持するために、自らがチェックを行うことを目的として行われるといったことが目的です。
二つは似ているようで、目的が微妙に違っているので、混同して間違って使用しないように注意していきましょう。
新着コラム
2018/10/12 日本の企業から海外勤務地で働いている場合ストレスチェック制度の対象者になるのか?
2018/10/12 地方拠点にストレスチェックをサポートできる専門スタッフが足りない場合の解決策
2018/10/12 取締役は対象者になるのか?取締役のストレスチェック義務について
2018/10/12 簡易版のストレスチェックでも厚生労働省の規定を満たしているのか?
2018/10/12 セルフのストレスチェック!携帯電話で簡単にできるストレスチェックとは?
2018/10/12 ストレスチェック制度を交えた衛生委員会が決めるべき審議事項のテーマ