ストレスチェックコラム
ストレスチェックの結果次第で休暇を取る必要はあるのか?
2018/06/20
ストレスチェックの結果、専門家によるカウンセリングが必要と判断される社員もいます。しかし、カウンセリングは強制ではなく、利用しない従業員もいるでしょう。また、そこまでではなくても「心が疲れている」ことが明らかになることも少なくありません。そんなとき、休暇をすすめるのもひとつの方法です。
ストレスチェックは受検後ほど大事
ストレスチェックとは、定期的に労働者のストレスを検査し、メンタルヘルス不調由来の問題を未然に防ぐためのものです。平成27年12月から50人以上の労働者を抱えるすべての事業所が、少なくとも年に1回は実施するように法律でも義務付けられています。また、厚生労働省のサイトに「国が推奨する57項目の質問票」なども掲載されています。ストレスチェックそのものは難しいものではないといえるでしょう。しかし、問題なのはストレスチェックの受検結果を受けて、必要と考えられる対策を講じることができるかどうかという点です。
回収されたストレスチェックの質問票は、医師などの専門家が分析を行い、何らかの対策が必要な人が「高ストレス者」として選び出されます。この高ストレス者に対して適切な働きかけができるかどうかで、ストレスチェックが真に実りあるものになるか否かが決まるといっても過言ではありません。まず、高ストレス者に対してはカウンセリングを案内するというのが一般的な方法でしょう。しかし、なかにはカウンセリングなどを利用することが人事評価に影響すると誤解して、利用しない人もいます。ストレスチェックの結果と人事評価はまったく関係ないということを、周知させるよう徹底してください。
休暇をすすめるのもひとつの方法
カウンセリングを受けるかどうかは、あくまでも社員の自由意志に任されており、会社が強制することはできません。また、高ストレス者のレベルには達していないものの「このまま放置していては高ストレス者になることは間違いない」と、判断される従業員もいるでしょう。そんなときには休暇をすすめるのもひとつの方法です。しかし、いくら休暇をすすめても「休みたくても休めない」という雰囲気が蔓延しているオフィスも少なくありません。やはり、会社が「休むことは悪ではない」というメッセージを積極的に発信する必要があります。たとえば、特別休暇の利用を呼びかけてみてはいかがでしょうか。
特別休暇とは?
法律によって定められた法定内休暇として年次有給休暇、生理日の休暇、子どもの看護休暇および介護休暇などがあります。これらに当てはまらない理由で休暇を必要としている人も少なくありません。そのため、各企業独自に法律とは別に定めている休暇を特別休暇といいます。特別休暇として夏季休暇、慶弔休暇、リフレッシュ休暇、年末年始休暇などを設けている企業も多いでしょう。なかでもリフレッシュ休暇は労働者の心身の疲労回復を目的として付与される休暇です。勤続5年目、10年目などの節目に使えるように設定されることが多く、より自由度の高いものにしてもよいでしょう。
ストレスはその渦中にいるとますますこじらせてしまうものです。一度、問題を俯瞰的に見るためにも、休暇を取ることは意義深いといえるでしょう。社内的にも推奨してみてはいかがでしょうか。ストレスチェックはしばしばテストそのものばかりが重視され、受検結果に基づいたケアが後手に回りがちです。しかし、じつはどう対処するかが非常に重要で、カウンセリングだけではなく休暇をすすめるという方法もあります。特別休暇を有効活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ストレスチェックは、平成26年6月25日に公布された労働安全衛生法の一部を改正する法律により、ストレスチェックと面接指導の実施等を義務づける制度が創設されました。
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