ストレスチェックコラム
ストレスチェック調査票の内容とその目的
2018/02/23
ストレスチェックで使用される調査票、ストレスチェックシート。
会社独自で作成する、厚生労働省が推奨するものを利用する、外部に依頼するなど様々な方法で用意できます。ストレスチェックシートの構成や目的は、ストレスチェックを受ける労働者、実施する事業所ともに気になることでしょう。
そこで、ストレスチェック調査票の構成とその意義についてご紹介します。
ストレスチェック制度実施の背景と目的
>>出典 改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度について
ストレスチェック制度は、改正労働安全衛生法に基づき、2014年6月25日から義務化されました。常時雇用する従業員が50名以上いる会社が対象で、1年に1度の実施と決まっています。
ストレスチェック制度が義務化された背景として、メンタルヘルス問題の増加があげられます。
>>出典 こころの耳
3年連続で精神疾患による労災件数が過去最多を更新し、職場でのメンタルヘルスが社会問題視されるようになりました。ストレスチェック制度は、こうした背景を基に、過重労働の緩和、職場環境の改善のために導入されたのです。
厚生労働省は、働きやすい職場環境づくりが生産性の向上につながるとして、継続的なストレスチェックの実施を強調しています。これは、会社はもちろん、従業員の協力なくして実現し得ないことです。居心地の良い職場環境は、従業員の定着や生産性向上につながります。
メンタルヘルスに対しての1人1人の意識が、個人と会社全体の利益になるのです。
ストレスチェック調査票の構成と目的
ストレスチェック調査票は、指定された3つの質問領域を含んでいる必要があります。
厚生労働省が推奨する職業性ストレス簡易調査票をそのまま使用すれば問題ありません。しかし、独自に作成する場合や外部委託する場合は、その構成内容に注意が必要です。
>>出典 改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度について
3つの指定領域とは、仕事のストレス要因、心身ストレス反応、周囲のサポートに関してです。
仕事のストレス要因・・・職場で労働者が受ける心理的な負担の原因についての質問
心身ストレス反応・・・心理的な負担からくる心身の自覚症状についての質問
周囲のサポート・・・職場で他の労働者から受けるサポートについての質問
ストレスチェックの質問項目は、労働者のストレス状態を把握するための質問でなくてはなりません。そのため、目的に沿わない質問は禁止されています。例えば、性格や適正についての質問、うつ病等の精神疾患についてスクリーニングするような質問など。
また、質問項目は科学的根拠に基づいたものでなくてはならず、作成時には注意が必要です。
ストレスチェック実施にあたっての注意点
ストレスチェックは、労働者に対する不利益な取り扱いに利用されてはいけません。
労働者の中には、ストレスチェックを受けたがらない人、高ストレス者であるにも関わらず面接指導を申し出ない人などもいます。しかし、このような労働者に対して、解雇や退職勧奨、部署異動、職位の変更などを行うことは禁止されています。
ストレスチェック実施に当たって、実施の意味や、注意点を労働者に共有することが、スムーズな実施へとつながるのです。
まとめ
ストレスチェックは、平成26年6月25日に公布された労働安全衛生法の一部を改正する法律により、ストレスチェックと面接指導の実施等を義務づける制度が創設されました。
こころの保健室は、ストレスチェック機能を兼ね備えたメンタルヘルスに特化した自社専用の保健室を、インターネット上に開設できるASPサービスです。
厚生労働省の指針や法令にそった取り組みに必要な仕組みを、簡単かつ体系的に創り上げることができます。メンタルヘルス対策に必要な多彩な機能を備えており、細部にわたるカスタマイズで、限りなく企業様に最適な保健室を創り出すことができます。
新着コラム
2018/10/12 日本の企業から海外勤務地で働いている場合ストレスチェック制度の対象者になるのか?
2018/10/12 地方拠点にストレスチェックをサポートできる専門スタッフが足りない場合の解決策
2018/10/12 取締役は対象者になるのか?取締役のストレスチェック義務について
2018/10/12 簡易版のストレスチェックでも厚生労働省の規定を満たしているのか?
2018/10/12 セルフのストレスチェック!携帯電話で簡単にできるストレスチェックとは?
2018/10/12 ストレスチェック制度を交えた衛生委員会が決めるべき審議事項のテーマ