ストレスチェックコラム
ストレスチェック制度において会社の相談窓口が果たす役割
2018/02/22
仕事や職場環境の問題でストレスを抱える労働者は、年々増加しています。こうした背景から、厚生労働省の働きかけもあり、相談窓口を設けている会社も増えてきました。定期的に産業医が訪問するケースもあり、徐々にストレスに対する対策がとられ始めています。労働者のストレスチェック対策として、相談窓口とストレスチェック制度を上手く連携するコツを紹介します。
会社の相談窓口のデメリットと設置のポイント
社内の人間が対応しているため、他の人に情報を漏らされてしまう可能性があります。
職場での悩みは、外部よりも内部の人に相談したほうが理解を得られるというメリットがあります。しかし、誰にも知られたくない人間関係や仕事の悩みは、相談窓口での対応の場合、他の社員に伝わってしまうかもしれません。より良い解決策をとるため、上司に話してしまうケースがあるのです。
会社の相談窓口には、もちろん守秘義務があります。しかし、こうしたリスクを考え、会社が用意した窓口への相談を躊躇してしまう人がいるのが実情です。
会社の相談窓口を利用しやすいものにするためには、相談した内容がどのように扱われるかを明確にすることが重要です。仕事関係でストレスを抱えている場合、悩みをあまり知られたくないと考える人が多いです。そのため、相談内容や対応が明確でなければ、相談者の不安をぬぐうことができません。
また、社内で信頼されている人を相談窓口におくことも重要です。誰が相談に応じるかによっても、相談のしやすさが変わってきます。
だれに相談して、何をしてくれるのか、相談内容がどう扱われるのか。
この3点を軸に相談窓口を運営することがポイントです。
ストレスチェック制度が果たす役割
>>出典 改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度について
ストレスチェック実施にあたり、人事担当者や実施事務従事者、医師などの実施者には役割分担があります。改正労働安全衛生法では、守秘義務や高ストレス者への配慮がなされた役割を取り決めています。例えば、人事担当者はストレスチェック実施者になれない、ストレスチェックの結果は本人の許可なく事業所が知ることはできないなどです。
>>出典 改正労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度について
ストレスチェック後の面接指導の内容は、医師から会社へ報告されます。その内容に応じて、会社は長期休養や業務量の削減など、該当者に対する必要な措置を取ります。ただし、安全配慮義務違反につながるリスクを考え、情報の扱い方には注意が必要です。
高ストレス者は、些細なきっかけで心を閉ざしてしまいます。ストレスを抱える労働者を第一に考えた対応が重要なのです。
体制にもよりますが、相談窓口はストレスチェック制度に関わる窓口を兼ねることもできます。気軽に、かつ真剣に対応してくれる窓口として機能させることが重要です。
ストレスチェック制度導入にあたって、会社の相談窓口の役割についても社内で検討してみると良いでしょう。
まとめ
ストレスチェックは、平成26年6月25日に公布された労働安全衛生法の一部を改正する法律により、ストレスチェックと面接指導の実施等を義務づける制度が創設されました。
こころの保健室は、ストレスチェック機能を兼ね備えたメンタルヘルスに特化した自社専用の保健室を、インターネット上に開設できるASPサービスです。
厚生労働省の指針や法令にそった取り組みに必要な仕組みを、簡単かつ体系的に創り上げることができます。メンタルヘルス対策に必要な多彩な機能を備えており、細部にわたるカスタマイズで、限りなく企業様に最適な保健室を創り出すことができます。
新着コラム
2018/10/12 日本の企業から海外勤務地で働いている場合ストレスチェック制度の対象者になるのか?
2018/10/12 地方拠点にストレスチェックをサポートできる専門スタッフが足りない場合の解決策
2018/10/12 取締役は対象者になるのか?取締役のストレスチェック義務について
2018/10/12 簡易版のストレスチェックでも厚生労働省の規定を満たしているのか?
2018/10/12 セルフのストレスチェック!携帯電話で簡単にできるストレスチェックとは?
2018/10/12 ストレスチェック制度を交えた衛生委員会が決めるべき審議事項のテーマ