ストレスチェックコラム
企業にもメリットが?!ストレスチェック制度を理解しよう
2017/10/10
平成26年度から開始されたストレスチェック制度。
しかし、ストレスチェックの目的や背景をきちんと理解している人は多くありません。
特に、人事や総務を担当されている方に見てほしい、ストレスチェック制度の目的や背景についてご紹介します。
精神障害による労災補償が増えつづける日本
精神障害は現代病といわれるほど、仕事が関係した精神障害になる方が年々増加しています。
これに伴い、業務による心理的負担が理由の労災認定請求も増えつづけているのです。
平成26年度のデータより、労災請求が1,456件、うち497件が支給決定をしています。
さらに、この497件のうち未遂を含む自殺が原因のものは99件となりました。
>>出典:厚生労働省「こころの耳 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」
勤勉さを強みに発展してきた日本経済。
しかし、このような人命に関わる深刻な問題から、今後の動向が懸念されています。
>>出典:厚生労働省「平成26年度「過労死等の労災補償状況」を公表」
現代では、精神障害の対策を積極的に行うよう雇用者に求められています。
これは、将来的な労災補填費用の削減にもつながります。
労災補填費用が増えつづけると、社会保険の構造が変わってしまうリスクもあるのです。
企業価値を高めるキーワードは、精神障害の配慮といえます。
人材の安定にもつながるストレスチェックを重要な要素と考えましょう。
労働者にもメリットが大きいストレスチェック
ストレスチェック制度は、年に1度実施される決まりがあります。
定期的に従業員がストレス度合いを知ることができ、セルフケアができるきっかけにもなります。
ストレスチェックで高ストレス結果がでれば、自身の働き方について考え直す機会ができます。
無理な残業や業務のこなし方など、仕事の付き合い方に変化が出るはずです。
この環境が会社全体に広まれば、ワークバランスが取れた会社だと、従業員が自信をもつことができるのです。
現代は、従業員の心身の健康が大きなテーマにされています。
ストレスチェックの取り組みは、企業の競争力に大きなメリットを与えるアイテムといえます。
ストレスチェック制度を理解してマニュアル化しよう
従業員数が50人以上の企業は、ストレスチェックが義務化されています。
50人未満の企業は努力義務になっています。
しかし、労働者の精神衛生を考えるのであれば、導入をおすすめします。
従業員の働き方が重要視されるこの時代では、ストレスチェックのコストを確保する必要があるでしょう。
ストレスチェックの結果については、企業は労働基準監督署へ報告しなければなりません。
報告義務を放棄した場合、労働安全衛生法100条より違法となり、50万円以下の罰金がかせられます。
>>出典:厚生労働省「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」
現代は、ストレスチェック制度の取組み方によって、企業価値を判断されるといっても過言ではありません。
精神障害が原因の休職や自殺などが起きてしまうと、企業の社会的失墜になりかねません。
労働者のストレスが軽減されれば、職場の雰囲気も明るくなります。
働きやすい組織になれば、従業員の労働意欲につながり、企業にとってもメリットです。
精神障害は、いつ、誰が引き起こすか分からないものです。
リスクを理解し、前向きな取組みが必要です。
企業と労働者、両者に大きなメリットを与えてくれるストレスチェック制度。導入を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ストレスチェックは、平成26年6月25日に公布された労働安全衛生法の一部を改正する法律により、ストレスチェックと面接指導の実施等を義務づける制度が創設されました。
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