ストレスチェックコラム
ストレスチェックにおいて、医師や看護師が面接指導をする内容とは?
2017/10/8
ストレスチェックの結果で“高ストレス”と判断された労働者には、看護師や医師が面接を行います。
医師や看護師が、企業と連携することで、労働者の心身の負担軽減につながります。
会社としての注意点や面接の内容についてみていきましょう。
ストレスチェック後の面接担当者はだれがする?
ストレスチェックでは、実施者と面接担当医師がいます。
実施者は医師や保健師、指定の講習を受講した看護師や精神保健師が担当します。
一般的に、産業医が実施者を担当することが望ましいといわれています。
産業医とは、企業において労働者の健康管理を行う医師のことです。
産業医の対応が難しい場合、外部の精神科医師と産業医が連携して進めるという方法もあります。
産業医が実施者になれない理由として、人事権を持っているケースがあります。
人事に関わる決定権を持つ人が労働者の評価をして、不平等な判断を避けるためです。
ストレスチェックでは、医学的な観点から判断できる立場の実施者が、面談指導の必要性を判断します。
外部である第三者と話をする方が、労働者にとっても気兼ねなく、安心して話すことができるからです。
実施者に面接が必要と判断された社員は、面接の担当医師と話し合う場が設けられます。
この面接は強制ではなく、本人の希望で拒否することが可能です。
労働者の気持ちに配慮しつつ、健康をうまく管理できるようにしましょう。
面接のチェック項目とは
面接指導では、労働時間や担当職務の内容などを聴き取ります。
ストレスの要因となる情報収集を行い、状況を詳しく把握していきます。
トラブルサインや健康状態を明確にするために、実際に検査を行う場合もあります。
うつ病などのすでに発症が疑われる症状も、過去の診断結果と照らし合わせながら確認します。
このように、ストレスに対するあらゆる聴取を行ったあと、医師より医学上のアドバイスを受ける流れです。
面接の後、医師から企業へ内容が伝えられます。
この内容は、書面化して5年間保管する義務があるので、丁寧にヒアリングする必要があります。
面接指導を担当した医師の名前、勤務状況、心身の負担など、厚生労働省が提示している内容に沿って書面を作ります。
この書面は個人情報となるため、厳密に保管が必要です。
事前に、厚生労働省が提示している面接指導の報告書マニュアルを確認しておくと、スムーズに対応できます。
条件を満たす書面が、医師から渡されることもあるので、その場合はそのまま保管しても問題ありません。
>>出典:厚生労働省「長時間労働者、高ストレス者の面接指導に関する報告書・意見書作成マニュアル」
報告を受けた企業は、労働者のストレスレベルを軽減するための改善計画をします。
面接結果を理由に、解雇や契約解除をすることはできません。
ストレスチェックは、労働者が活発に働ける環境を提供するという目的で行っているということを理解しておきましょう。
講習を受けた医師・看護師の探し方
ご自身が依頼している看護師が研修を受けていないケースもあります。
ストレスチェック後の面接を、どこに依頼すればいいか迷うこともあるでしょう。
ストレスチェックに関するASPサービスを行っている会社のなかには、専門人材の紹介をしているところもあり、ノウハウを持った医師や看護師へ依頼ができるのでおすすめです。
現代ではストレスチェックが義務化になりましたが、まだ新しく、詳しい情報が少ないことが現状です。
スムーズに運用するためにも、企画した段階で計画的に担当者を決めましょう。
まとめ
ストレスチェックは、平成26年6月25日に公布された労働安全衛生法の一部を改正する法律により、ストレスチェックと面接指導の実施等を義務づける制度が創設されました。
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