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ストレスチェックコラム
ストレスチェックは外部委託するべき?知っておくべきポイントは?
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ストレスチェックを「自社(内部)で実施する」か、「外部機関に委託する」かは悩みどころの一つではないでしょうか。
本記事では、ストレスチェックを外部委託する際のメリット・デメリット、注意点、そして自社で実施する場合との比較について解説します。
法令を遵守し、従業員のメンタルヘルス不調を未然に防ぎ、より良い職場環境づくりを進めるために、自社に最適な実施方法を選ぶためのポイントを押さえていきましょう。
ストレスチェック制度とは?
ストレスチェック制度は、労働安全衛生法に基づき、従業員自身のストレスへの気づきを促し、メンタルヘルス不調を未然に防止すること(一次予防)を主な目的としています。
また、検査結果(個人の特定がされない形での集団分析)を職場ごとに分析し、その結果をもとに職場環境の改善に取り組むことで、ストレスの原因そのものを低減させることも重要な目的とされています。
対象となるのは、常時50人以上の労働者を使用する事業場ですが、今後はより小規模の事業場でもストレスチェックが義務化される見通しです。
ストレスチェックの実施方法
ストレスチェックを実施する方法は、大きく分けて以下の2パターンがあります。
1.自社で実施する
社内の医師や保健師、または厚生労働省の定める研修を修了した看護師、精神保健福祉士などが「実施者」となり、ストレスチェックの計画から実施、結果の集計・評価までを行います。
人事権を持つ人は実施者になれないなど、実施体制には厳格なルールがあります。
2.外部機関に委託する
メンタルヘルスケアを専門とするサービス提供会社や、医療機関、コンサルティング会社などに、ストレスチェックの実施に関連する業務の全部または一部を委託する方法です。
厚生労働省は、ストレスチェックを比較的容易に実施できるよう「職業性ストレス簡易調査票」や、実施をサポートする「ストレスチェック実施プログラム」を無料で提供しています。
しかし、これらを活用して自社で全てを運用するには、実施者の確保や個人情報の厳格な管理、煩雑な事務作業など、多くのハードルがあるのも事実です。
ストレスチェックを外部委託するメリット
多くの企業が外部委託を選択する背景には、以下のようなメリットがあります。
1. 専門性の確保と法令遵守
ストレスチェックの実施者には専門的な知見が求められます。外部の専門機関に委託することで、有資格者による適切な実施が保証されます。また、毎年の法改正や指針の変更にも迅速に対応してもらえるため、法令遵守の観点からも安心です。
2. 担当者の事務的負担の大幅な軽減
ストレスチェックの実施には、従業員への案内、調査票の配布・回収、未受検者へのリマインド、結果の集計、結果通知(個人・集団)、高ストレス者への面接指導の勧奨、実施報告書の作成など、非常に多くの事務作業が発生します。これらを外部に委託することで、人事・労務担当者の工数を大幅に削減し、本来の業務に集中できます。
3. 匿名性・公平性の担保
従業員にとって最も懸念されるのが、「回答内容や結果が会社に知られてしまい、不利益な扱いを受けるのではないか」という点です。社内の人間(特に人事部門など)が直接関与すると、この不安から正直な回答をためらう可能性があります。 外部機関を利用することで、個人結果が会社に直接渡らない仕組み(個人情報は委託先が管理)を明確にでき、従業員は安心して受検しやすくなります。これは、より正確なストレス状況の把握と、制度本来の目的達成につながります。
ストレスチェックを外部委託するデメリット・注意点
一方で、外部委託には以下のような側面も考慮する必要があります。
1. 費用の発生
当然ながら、外部に委託するための費用(初期費用、月額費用、従業員単価など)が発生します。コストはサービス内容や従業員数によって大きく異なるため、複数の機関を比較検討する必要があります。
2. サービス内容の画一化の可能性
パッケージ化されたサービスの場合、自社の特殊な事情や独自のニーズに合わせた柔軟な対応が難しい場合があります。例えば、集団分析の切り口や、フォローアップの手厚さなどは、委託先によって異なります。
3. 委託先との連携コスト
ストレスチェック後の集団分析結果を、具体的な職場環境改善活動に活かすフェーズでは、社内の実情を理解している担当者と外部機関との密な連携が不可欠です。この連携がうまくいかないと、「実施して終わり」になってしまう可能性があります。
自社(内部)で実施する場合のメリット・デメリット
外部委託と比較して、自社で実施する場合は以下のような特徴があります。
メリット
コストの抑制:
厚労省の無料プログラムなどを活用すれば、外部委託費用を抑えられる可能性があります。
柔軟な運用:
社内の実情を最もよく知るスタッフが運用するため、実施時期や方法などを柔軟に調整しやすい場合があります。
デメリット
実施体制の構築:
実施者(医師、保健師など)の確保や、実施事務従事者(人事権を持たない者)の選定・教育が必要です。
個人情報の厳格な管理と匿名性の担保:
従業員の個人結果は、実施者・実施事務従事者以外には(本人の同意なく)絶対に漏れてはなりません。この管理体制の構築と維持が非常に重要であり、万が一漏洩した場合の経営リスクは甚大です。従業員の「社内の人間が管理している」という不安感を払拭するのも課題となります。
煩雑な事務作業とノウハウ:
前述の通り、実施から集計、報告までの一連の作業負荷が非常に大きくなります。また、集団分析を効果的に行い、職場改善につなげるには専門的なノウハウも必要です。
外部委託先の選び方【3つのポイント】
もし外部委託を選択する場合、どのような点に注意して選べばよいでしょうか。
1. セキュリティ体制と実績
従業員の大切な個人情報(健康情報)を預けるため、セキュリティ体制は最も重要です。プライバシーマークやISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証の取得状況や、個人情報の取り扱いに関する規程が明確かを確認しましょう。また、ストレスチェックの実施実績が豊富かも判断材料になります。
2. サービス範囲とシステムの使いやすさ
Web受検と紙受検の両方に対応できるか、集団分析レポートは見やすいか、職場改善に役立つ具体的なフィードバックが得られるか、といったサービス範囲を確認します。 特にWeb受検の場合、従業員や管理者(担当者)にとってシステムが直感的で使いやすいかどうかも、運用の負担を左右する重要なポイントです。
3. アフターフォローの手厚さ
ストレスチェックは「実施すること」自体が目的ではありません。高ストレス者への面接指導の体制(医師の紹介や日程調整など)は整っているか、集団分析結果に基づく職場環境改善のコンサルティングや研修などをオプションで提供しているかなど、実施後のフォロー体制も確認しましょう。
まとめ:自社の状況に合った方法を選び、職場環境改善につなげよう
ストレスチェックを外部委託するか、自社で実施するかは、それぞれに一長一短があります。
自社(内部)での実施は、コストを抑えられる可能性がありますが、実施体制の構築、厳格な個人情報管理、膨大な事務工数といった課題をクリアする必要があります。 一方、外部委託は、コストはかかるものの、専門性の高い実施と匿名性の担保、担当者の負担軽減という大きなメリットがあります。
近年では、これらの中間的な選択肢として、システムの提供(ASPサービス)が中心で、運用は自社で行う(または一部サポートを受ける)といった柔軟なプランも増えています。
最も重要なのは、自社のリソース(人員、工数、予算)や、制度を通じて何を実現したいのか(法令遵守のみか、職場改善までつなげたいか)を明確にし、従業員が安心して受検でき、その結果が「働きやすい職場づくり」に活かされる方法を選択することです。
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